英文法

例文で覚える英語の分詞の用法

※『例文で英単語を4800語覚える』講座受講生を対象としたサブノートです。

テキストは旺文社の『表現のための実践ロイヤル英文法』を使用。例単講座受講生は「第7章 分詞」(pp.155-171)を熟読してください。

分詞とは形容詞の役割を果たす準動詞で、「動詞+ing」の形の現在分詞と過去分詞の形をとる過去分詞の2種類があります。

The girl running in the hall is my sister. 廊下を走っている女の子は僕の妹です。
The girl scolded by the teacher is my sister. 先生に叱られている女の子は僕の妹です。

上の例文では分詞は名詞の後に置かれて名詞を修飾していますが、分詞は名詞の前に置くこともできます。

boiling water 沸騰しているお湯
a stolen car 盗まれた車

分詞に修飾語がついている場合はthe girl running in the hallのように分詞は名詞の後に置かれます。名詞の前に置いてthe running in the hall girlとしたらわけわからなくなりますから注意。名詞の前に置かれる分詞は常用されると形容詞化され、形容詞と見なされるようになります。例えば、「沸騰する」という意味のboilにingのついたboilingを辞書で確認すると分詞ではなく形容詞という品詞になっているはずです。boilの過去分詞の形のboiledも辞書では形容詞という品詞になっています。このように名詞の前につく分詞は形容詞と役割が変わらないので文法的には特に深く考えなくてかまいません。

名詞の後に置かれた分詞の限定用法

目的語や修飾語句を伴う分詞は名詞の後に置きます。

現在分詞

風の谷を攻撃したクシャナは風の谷の民に「我らは辺境の国々を統合し、この地に王道楽土を建設するために来た。」と述べます。

Villagers, we have come to your land in the name of peace. Our goal is to unify the kingdoms surrounding Tolmekia.

land=土地; in the name of=~の名において; goal=目的; unify=~を統一する; kingdom=王国; surround=~を取り囲む

Villagersは「村人たちよ」の意の呼びかけです。have comeは現在完了。直訳すると「村人たちよ。我々は平和の名においてこの地に来た。我々の目的はトルメキアを取り囲む諸王国を統一することである。」ここでのsurrounding Tolmekiaはthe kingdomを修飾している現在分詞です。

ソフィーが火の悪魔カルシファーに尋ねます。「カルシファー!この城あんたが動かしてるの?」

“Calcifier! Are you the one moving the castle?”

movingという現在分詞はthe castle (城)という目的語を伴ってthe one (もの、人)を修飾しています。ちなみにカルシファーは「うるさいなあ、当たり前じゃないか。」 “Of course, I am. No one else does any work around here.”と返答します。

過去分詞

過去分詞は受動的な意味で名詞を修飾します。単独の場合は通常、名詞の前に過去分詞を置きますが(ただし名詞の後に置かれることもないわけではありません)、他の語を伴うときは名詞の後に過去分詞を置きます。

「あんたがハウル?」とソフィーがカルシファーに尋ねると、カルシファーは「 違うね。おいらは火の悪魔カルシファーっていうんだ。 」と返答します。

“Are you Howl?” “No, I’m an extremely powerful fire demon named Calcifer.”

extremely=very; to a very great degree 極端に; powerful=強力な; demon=悪魔; named=~と呼ばれる

fire demon named Calcifierは「カルシファーと呼ばれる火の悪魔」という意味になります。

腐海の植物なのに空気が清浄なのにびっくりするユパ様。ナウシカは「ここの水は城の大風車で地下500メルテから上げている水です」と説明します。

I irrigated this chamber using water drawn from deep underground by the castle windmill.

irrigate=~を灌漑する; chamber=a room in a house; draw water=水をくみ出す; from underground=地中から; castle=城; windmill=風車

water drawn from deep underground by the castle windmill (城の風車によって地下深くからくみ出された水)のdrawnは修飾語を伴っているので名詞のwaterの後に置かれています。

S+V+O+現在分詞

知覚動詞

「~が…するのを〇〇する」 という意味の知覚動詞は「動詞+目的語+動詞の原形」という形をとりますが、 「~が…しているところを〇〇する」 というように、何かをしている動作の途中の一部を示す場合は「動詞+目的語+…ing」の形をとります。この点については以下の記事を確認してください。

その他「S+V+O+現在分詞」の形をとる動詞

「Oに~させる」という意味を表わす使役動詞のmake, let, have, getについては以下を確認してください。

使役動詞以外にも「Oを~の状態にさせておく」という意味で「S+V+O+現在分詞」の形をとる動詞があります。have, get, set, start, keep, leave, like, wantなどですが、ここで特に頻出のkeepをとりあげます。keep+O+…ingで「Oに~をさせ続ける」という意味になります。

急いでいるキキがジジに言います。 「次は4時半って約束なのよ」

“We can’t keep our next appointment waiting.”

appointmentは「アポイントメント、会う約束」という意味です。「次のアポイントメントを待たせるわけにはいかないわ。」

エボシがアシタカを呼んだ場面です。「アシタカとやら待たしてすまぬな。明日の送りのしたくに手間どってね。いい鋼(はがね)だ」

Forgive me for keeping you waiting, stranger. That’s good iron. We were running behind with tomorrow’s shipment.

forgive A for B=AのBを許す; stranger=見知らぬ人; iron=鉄; run behind= (予定時刻より)遅れる; shipment=船積み

S+V+O+過去分詞

知覚動詞

「S+V+O+知覚動詞の過去分詞」の形は以下の記事をお読みください。

その他「S+V+O+過去分詞」の形をとる動詞

make, leave, keep, findがこの形をとる代表的な動詞です。

ポルコ 「たった一艇だけ作られたんだが、危なくて飛べねえってんで倉庫で埃をかぶってたのさ。」

Yeah, they only made one. Then they decided it was too dangerous. No pilot could fly it. I found it covered in dust in a warehouse.

foundはfindの過去形、be covered in dustは「ほこりをかぶる」、warehouseは「倉庫」。「それ(飛行機のこと)が倉庫でほこりで覆われたのを見つけた」というわけです。

have [get]+O+過去分詞

「have [get]+O+過去分詞」は「~を…させる」(使役)、「~を…される」(受動)という意味になります。主語の意志が介在している場合は「使役」、相手の意志によってする場合は「受動」の意味になりますが、どちらかが分かりにくい場合もあるので注意してください。

使役

サンについて、エボシが「ひとりか?」とゴンザに尋ねると、ゴンザが「はっ、よほど追いつめられたと見えます。エボシさまをねらってのことでしょう」と返答します。

“Is she alone?” “Yes. She can’t escape. We have her cornered. You know she means to kill you this time.

alone=ただひとりで; escape=逃げる; corner=~を窮地に追い込む; mean to=intend to ~するつもりである; this time=今回

サンは窮地に追い込まれますが、そうさせたのは主語のweなので「受動」ではなく、「使役」(「我々がサンを窮地に追い込ませる」という意味)であることがわかります。

『千と千尋の神隠し』の最初の場面です。お父さんが「あれだ。一本下の道を来ちゃったんだな。このまま行っていけるのかな。」と言うと、お母さんが「やめてよ、そうやっていつも迷っちゃうんだから。」 と言い返します。

“I must have missed the turnoff. This road should get us there.” “Honey, don’t take a shortcut. You always get us lost.”

近道をする [千の父-千の母] miss=~を見失う; turnoff=分岐点; get A there=Aをそこに到着させる; Honey=愛する人への呼びかけ; take a shortcut=近道をする

get A lostは「Aを迷子にさせる」という意味で「使役」なのがわかります。迷子にさせるのはYou、即ち、父親だからです。

雫のお母さんがお父さんにプリンターを先に貸してくれと言います。「ああ、先貸して。急いでこれまとめなきゃ。教授うるさいんだから。」

Can’t I use the printer first? My professor will kill me if I don’t have his paper turned in tomorrow.

paperは「小論文」や「レポート」、turn inは「(レポート・宿題など)を提出する」、 professorは「教授」のことです。 これも「受動」ではなく、「使役」の意味になります。レポートを提出するのは「私(I)」だからです。

分詞構文

分詞を使って副詞節を句の形にしたものを分詞構文と言います。分詞構文については別に記事を立ち上げる予定なのでここでは2つの例だけ紹介します。

巨大産業文明が崩壊してから1000年
錆とセラミック片におおわれた荒れた
大地に くさった海…腐海と
呼ばれる有毒の瘴気を発する菌類の
森がひろがり 衰退した人間の生存を
おびやかしていた

『風の谷ナウシカ』の最初のオープニングで出てきます。英語版では以下のように訳されています。

A thousand years have passed since the collapse of industrialized civilization. A toxic jungle now spreads, threatening the survival of the last of the human race.

pass=(時が)経過する; collapse=崩壊; industrialized civilization=産業化文明; toxic jungle=腐海; spread=広がる; threaten=~を脅かす; survival=生存; the human race=人類

「メイは、毎日毎日、まだ出ない、まだ出ないと言います。まるで、サルカニ合戦のカニになったみたい。」

Mei watches them all day, every day, waiting for them to sprout, and it’s starting to make her crabby. Here’s a picture of Mei as a crab.

トトロからもらったどんぐりを土の中に埋めたけどまだ出ていないと、サツキはお母さんへの手紙に書きます。

all day=一日中; crabby=気難しい; wait for A to do=Aが~するのを待つ; sprout=発芽する; start to=~し始める; crab=カニ; crabby=気難しい 

themはドングリのことです。

独立分詞構文

分詞構文の主語が本文の主語と異なるとき、これを独立分詞構文と言います。これも別項目で扱います。ここでは「Oを~しながら」という意味の「with+独立分詞構文」を一つだけ紹介します。

フィオがポルコに「こんな過激なセッティングでよく水から離れられるわね。」

With the wings angled like that, I’m really surprised you could even get it off the water.”


wing=翼; angle=~を曲げる; like that=そのように; get A off B=BからAを飛び立たせる

ここでは「翼は曲げられている」ので「with+O+過去分詞」の形になっていますが、能動関係にある場合は「with+O+現在分詞」の形になります。