英語アニメ

『涼宮ハルヒの憂鬱』の英語

2006年に放映された『涼宮ハルヒの憂鬱』の英語版ブルーレイをamazon.comで個人輸入することができます。700分見れて$40前後値段なのでかなりお得です。DVDだとさらに安くなります(ただし、日本とアメリカのDVDリージョンコードは異なることに注意)。

日本語音声もあるので英語セリフの元の日本語を確認することができます。英語字幕もでますが、英語セリフと一致していないので聞き取れない英語を字幕で確認することはできません。その意味で、リスニング力がまだあまりない英語学習者向きのアニメではありません。

ちなみに『涼宮ハルヒの憂鬱』は桐原書店の高校一年用英語教科書にも採用されています。その英訳は英語版DVD/Blu-rayのとは異なります。

https://getnews.jp/archives/1664331

『涼宮ハルヒの憂鬱』のラベル本の英訳で英語を学ぶ本も出版されていましたが、英語がこなれておらず個人的にはお勧めしません。

英語版ハルヒDVD/Blu-rayのセリフの英語はかなりこなれています。どんな感じの英語かいくつか紹介します。

まずは第1話のキョンの最初のセリフです。「サンタクロースをいつまで信じていたか、なんて事は 、他愛もない世間話にもならないくらいの、どうでも いい話だが、それでも、俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じいさんを信じていたかというと 、これは確信を持って言えるが 、最初から信じてなどいなかった。」

OK. Asking somebody how long they believed in Santa Claus is so stupid you can’t even consider it a topic suitable for idle conversation. But if you still wanna know how long I believed in some old fat guy who wears a funky red suit, I can tell you this: I’ve never believed in him, ever.

wannaはwant toの省略形です。everの用法がわからない人が多いようです。日本語の訳でeverを理解しようとするとわけがわからなくなります。ある英和辞典には以下のように説明されています。
1. (1) 《肯定文》いつも、常に; 絶えず、始終; いつまでも、いつも変わらず; 永久に; (2) 《形容詞・分詞の前に置いて》いつも、常に
2. 《否定文・疑問文・条件節》いつか、かつて、これまでに
3. 《比較級・最上級などを強調して》かつて、今までに
4. 《強意》いったい; そもそも、およそ、ともかく; まったく(…ない)、決して(…ない)

これでは何が何だかわかりません。英英辞典ではもっと簡単に説明されています。everには3つの意味があります。
1. at any time
2. continually
3. used for emphasizing an adjective or a question word
これだけの意味しかないのに、日本語だといろんな訳し方があるわけです。

I have never believed in him, ever.
のeverは1です。
I have never believed in him.
は現在完了が使われて、「私が彼(=サンタクロース)の存在を信じたことは一度もない。」という意味になります。believeは「~を信じる」という意味ですが、believe inだと「~の存在を信じる」です。これにever(いまだかつて)が追加された文章です。

次にキョンはこう言います。

「サンタクロースをいつまで信じていたか、なんて事は 、他愛もない世間話にもならないくらいの、どうでも いい話だが。」

OK. Asking somebody how long they believed in Santa Claus is so stupid you can’t even consider it a topic suitable for idle conversation

「非常に~なので…」という意味の「so ~ that…」構文のthatが省略されている形です。

「幼稚園のクリスマスイベントに現れたサンタは偽サンタだと理解していたし 、お袋がサンタにキスをしている所を目撃した訳でもないのに、クリスマスにしか仕事をしないジジイの存在を疑っていた賢しい俺なのだが。」

The Santa that showed up at my kindergarten Christmas festival, I knew he was fake. And I never saw Mommy kissing Santa or anything, but I have to say that even as a little kid, I knew better than to believe in some old man that only worked one day a year.

seeという知覚動詞の後に目的語プラス現在分詞がきて「Oが~しているところを見る」という意味になっています。know better than toは「~するほどバカではない」という意味のイディオムです。

「はてさて、宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力者や悪の組織や、それらと戦うアニメ的特撮的漫画的ヒーロー達が、 この世に存在しないのだということに気づいたのはそうとう後になってからだった。」

Now having said that, it wasn’t until I got older that I realized aliens, time-travelers, ghosts, monsters, espers, evil syndicates and the anime/manga/fantasy-flick heroes that fight said evil syndicates, were also fake.

受験生泣かせの「~してはじめて…する」という意味の「It is not until ~ that…」構文もキョンのセリフで丸暗記すれば大丈夫!  英文を直訳すると「もっと年をとってはじめて宇宙人何たらはでっちあげということに気づいた」となります。

「中学を卒業する頃には、俺はもうそんな餓鬼な夢を見る事からも卒業して、この世の普通さにも慣れていた 。俺は大した感慨もなく高校生になり、そいつと出会った。」

But by the time I got out of junior high, I pretty much outgrew that kind of stuff. And I guess I got used to the idea of living in an ordinary world. And just like that, I was in high school. And that’s when I met her.
by the timeは「~するまでに」という意味のイディオムです。outgrewはoutgrowの過去形。lose interest in an idea or activity as you get older、つまり「歳をとって~の関心を失う」という意味です。get used toは「~に慣れる」。

ここまではキョンのセリフです。次に涼宮ハルヒが登場します。「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が居たら、あたしの所に来なさい。以上。」

I’m Haruhi Suzumiya, from East junior high. First off, I’m not interested in ordinary people. But if any of you are aliens, time-travelers or espers, please come see me. That is all.

自分の名前を言うときはMy name is Haruhi SuzumiyaよりもI’m Haruhi Suzumiyaと言う方がカジュアルっぽくなります。please come see meはplease come to see meのtoが省略された形です。

キョンがこうつぶやきます。「これ、笑うとこ?偉い美人がそこにいた。」

Is that supposed to be funny? There stood before me this amazingly beautiful girl.

There is構文でbe動詞の代わりにstandを使えることに注目。

「誰もが冗談だと思っただろう。結果から言うとそれはギャグでも笑い所でもなかった。ハルヒはいつも大マジなのだ。こうして俺達は出会っちまったあ。しみじみと思う。偶然だと信じたいと。」

I bet everyone thought she was kidding. But it wasn’t a joke. And it wasn’t anything to laugh about. Haruhi is always dead serious. And that’s how we first met. Looking back, I wanna believe that it was just a coincidence.

分詞構文が使われていますね。