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【これで完璧】英語タイトルの大文字ルール ☆11の注意点☆

英語のタイトルを書くときに知っておかないといけないのがキャピタライゼーションルール(capitalization rules)です(動詞はcapitalize)。タイトルや見出しに大文字を使うルールです。すべて大文字の英語タイトルを見かけることもありますが、

(例) DIURNAL VARIATION OF SUMMER RAINFALL OVER EAST CHINA, KOREA AND JAPAN

ふつうはタイトルケース(title case)もしくはセンテンスケース(sentence case)のルールに従って表記されます。センテンスケースでは通常の英文を書くように最初の単語と固有名詞の最初の文字のみを大文字にします。ただしタイトルでは文の最後にピリオドをつけません(タイトルの文が2つの場合は、最初の文の最後にはピリオドをつけます)。

(例) A social constructivist approach to computer-mediated instruction

タイトルケースヘッドラインスタイル(headline style)とも言われます。これがタイトルで一番よく使われる形です。タイトルケースでは文頭と固有名詞以外の単語の初めのアルファベットも大文字にします。多くの新聞はセンテンスケースを採用していますが(タイトルケースを採用している数少ない新聞がThe New York TimesとThe Wall Street Journalです)、論文タイトルはタイトルケースのルールに従うことが多いです。

(例) Efficiency and Equity in Public Research: Rice Breeding in Japan’s Economic Development

気をつけないといけないのが、すべての単語の頭文字が大文字になるわけではないことです。例えば、上の例ではand, in, inが小文字のままです。日本の英語教育ではキャピタライゼーションルールを教えないので、英語タイトルの書き方に戸惑う研究者が多数おられるようです。

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以下、キャピタライゼーションルールに従った英語タイトルの書き方を説明します。すべて小文字から一部を大文字にするプロセスと、すべて大文字から一部を小文字にするプロセスの2通りの書き方があります。

目次

小文字から大文字へ

タイトルの英文をすべて小文字の時点からスタートします。
sense of control under uncertainty depends on people’s childhood environment: a life history theory approach

STEP
タイトルとサブタイトルの最初と最後の単語の先頭を大文字にする。

Sense of control under uncertainty depends on people’s childhood Environment: A life history theory Approach

STEP
名詞、代名詞、動詞(本動詞と助動詞)、形容詞、副詞、従位接続詞の最初の文字を大文字にする。

Sense of Control under Uncertainty Depends on People’s Childhood Environment: A Life History Theory Approach

STEP
5文字以上の等位接続詞と前置詞を大文字にする

Sense of Control Under Uncertainty Depends on People’s Childhood Environment: A Life History Theory Approach

出来上がりは
Sense of Control Under Uncertainty Depends on People’s Childhood Environment: A Life History Theory Approach

キャピタライゼーションルールの記事はどれも小文字から大文字に変えるルールを説明しています。しかし、実は大文字から小文字に変えるやり方の方が簡単です。

大文字から小文字へ

タイトルに出てくる英単語の頭文字がすべて大文字の時点からスタートします。
Learning From The Battlefield: Information, Domestic Politics, And Interstate War Duration

STEP
文頭・文末以外の「①冠詞と②4文字以下の等位接続詞と③4文字以下の前置詞」をすべて小文字にする。

Learning from the Battlefield: Information, Domestic Politics, and Interstate War Duration
これで完成。

出来上がりは
Learning from the Battlefield: Information, Domestic Politics, and Interstate War Duration

頭文字を小文字にしないといけない単語は以下の通りです。

冠詞 a/ an/ the
等位接続詞 and/ as/ but/ for/ if/ nor/ once/ or/ so/ than/ till/ when/ yet
前置詞 at/ by/ down/ for/ from/ in/ into/ like/ near/ of/ off/ on/ onto/ out/ over/ past/ to/ up/ upon/ with

以下の英単語は頭文字を小文字のままにしがちなので特に注意してください。

接続詞 Although/ Because/ Unless/ Until/ Whenever/ Where/ Whereas/ Wherever/ While
前置詞 About/ Above/ Across/ After/ Against/ Along/ Among/ Around/ Before/ Behind/ Below/ Beneath/ Beside/ Between/ During/ Except/ Inside/ Outside/ Since/ Through/ Toward/ Under/ Underneath/ Within/ Without

キャピタライゼーション・ルールで気をつけるべきこと

以下、11の注意事項です。

5文字以上ではなく、 4文字以上の等位接続詞と前置詞の頭文字を大文字にするスタイルガイドもある

上記の説明では、5文字以上の等位接続詞と前置詞の頭文字を大文字にすると述べましたが、スタイルガイド(出版物などにおいて統一した言葉遣いを規定する手引き)の中には、異なるルールを指示しているものもあります。APAスタイルは「5文字以上大文字」ですが(APAスタイルについては「英語論文ライティング上級者のための59の鉄則」参照)、Chicago Manual of Styleはすべての等位接続詞と前置詞を小文字で書きます。また、APスタイル(ジャーナリズムでよく採用されているスタイルガイド)とMLAスタイル(人文学で採用されているスタイルガイド)は5文字ではなく、4文字以上の等位接続詞と前置詞の頭文字を大文字にします。つまり、4文字の等位接続詞のthan, till, whenと前置詞のdown, from, into, like, near, onto, over, past, upon, withは、APAでは頭文字が小文字のまま、APとMLAでは頭文字を大文字にします。和文学術誌は英語ライティングについてAPAスタイルを採用していることが多いので、特に異なる指示がなければ、和文論文の英語タイトルは「5文字以上大文字」ルールに従うのがよいでしょう。英語タイトルをスタイルガイドに従って単語を大文字にしてくれるサイトもあるので、不安な方は以下のサイトを利用してください。

HEADLINE CAPITALIZATION

Capitalize My Tile

前置詞と同形の副詞の頭文字は大文字にする

down, in, off, on, out, over, upは前置詞としても副詞としても使われるのでとくに気をつける必要があります。前置詞として使われた場合は頭文字を小文字に、副詞として使われた場合は頭文字を大文字にします。

以下の句は不格好に見えますが正しい表記法です

as Though/ even Though/ in Front of/ in Order to/ Instead of/ Rather than

ハイフンの後の頭文字は大文字と小文字のどちらにすべきか

ハイフンの後の語が固有名詞もしくは固有形容詞の場合は必ず頭文字を大文字にしてください。
(例) The Non-English Language of the Bilinguals

それ以外の場合は、とくに統一した見解はありません。迷ったら大文字にするのが無難です(例えば、Self-reportではなくSelf-Report)。詳しくは
Capitalizing Hyphenated Words in Titles
をお読みください。

前置詞でも文の終わりでは頭文字を大文字にする

前置詞を関係詞節の末尾に置いたら、4字以下の前置詞でも頭文字を大文字にします。例えば最後の文字がofだとOfと書かないといけません。

従位接続詞は4文字以下でも必ず頭文字を大文字にする

従位接続詞のas, if, lest, than, that, till, whenはAs/ If/ Lest/ Than/ That/ Till/ Whenになります。

itとitsは代名詞なので短くても頭文字を大文字にする

つい小文字にしがちなので注意しましょう。

be, is, are, wasは動詞なので短くても頭文字を大文字にする

To Be or Not to Beです。

deやvonは固有名詞の一部でも大文字にしなくてよい

Alain de BottonやDietrich von Hildebrandなどの名前がタイトルに出ても、deやvonはそのまま小文字でかまいません。

種名の後半は文末でも大文字にしない

マツタケの種名であるTricholoma matsutakeをTricholoma Matsutakeと書いてはいけません。

小文字から始まる固有名詞が文頭・文末にきた場合は小文字のままでも間違いでない

iPhoneやeBayはそのまま書いてかまいません。ただし、APスタイルでは大文字(IPhone, EBay)にすることを勧めています。

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