英文法

第2文型をとる19の動詞

※『例文で英単語を4800語覚える』講座受講生を対象とした記事です。 テキストは旺文社の『表現のための実践ロイヤル英文法』を使用。

3 基本5文型 (p.7)
3A 第1文型 <S+V> (p.7)
3B 第2文型 <S+V+C> (pp.7-9)

英語の基本5文型

英文は原則的に「主部」と「述部」で構成されます(「原則的」というのは命令文や会話文では主部が省略されることがあるためです)。主部の中で修飾語を除いた中心語が「主語(Subject)」、述部の中心となるのが「動詞(Verb)」です。ほとんどの英文では述部の動詞の後に「目的語(Object)」もしくは「補語(Complement)」が続きます。これら主語、動詞、目的語、補語を「文の要素」といい、これらに意味をつけ加えるのが「修飾語」です。修飾語を除いても文は成立するので修飾語は「文の要素」に含まれません。

述部の中心となるのが動詞です。この動詞が文の形を決めます。この文の形が5種類あるから5文型なわけです。動詞には「自動詞」と「他動詞」があります。目的語を取らない動詞が自動詞、目的語を取る動詞が他動詞です。目的語は動詞が表わす動作や行為の対象となる語句のことを言います。目的語となるのは名詞、代名詞、動名詞、to不定詞、名詞節などの名詞相当語句です。例えば、 I like her. のherが目的語です。ちなみに日本語は文の形が非常に柔軟な(or適当な)言語です。語順を自由に変え、また文の要素を省略することができます。例えば、「俺は彼女が好きだ。」は

1. 俺は彼女が好きだ。
2. 俺は好きなんだ。
3. 彼女が好きなんだ、俺は。
4. 彼女が好きだ。
5. 好きなんだ、俺は彼女のことが。
6. 好きなんだ、彼女のことが。

というふうに語順を変えたり、文の要素を省略したりしていろんな表現ができます。しかし英語では I like her. I like.Like her.Like I her. と言うことはできません。likeは他動詞なのでI like…と言ったら次に必ず目的語を伴います。

自動詞の場合、動詞の後に補語が続く場合と、補語も目的語も続かない場合があります。「補語」とは動詞の後で主語がどういうものかを説明する語のことです。She is cute. (彼女はかわいい)のcuteが補語です。She is… (彼女は…です)では彼女が何なのかわからないので必ずisの後に彼女がどういうものかを示す補語を続ける必要があります。補語が続かない場合は「主語+動詞」で文は完結します。例えば、『天才バカボン』の「西から昇ったお日様が東へ沈む~」は動詞riseの後に補語も目的語も続きません(in the westとin the eastは修飾語)。

The sun rises in the west and sets in the east.

このように文に必ず登場する動詞のタイプにより動詞の後に補語をとるか目的語をとるかが決まります。これが英語の5文型です。


補語をとらない 補語をとる
目的語をとらない 第1文型 第2文型
目的語をとる 第3文型と第4文型 第5文型

第1文型: S + V
第2文型: S + V + C
第3文型: S + V + O
第4文型: S + V + O + O
第5文型: S + V + O + C

この中で大事なのは第2文型、第4文型、第5文型の3つです。どの動詞がこの3つの文型の形をとるかしっかり覚える必要があります。第1文型と第3文型はとくに重要でありません。補語も目的語も必要としない動詞(第1文型)は文の意味から簡単に推測できます。例えば、「犬が吠える」(The dog barks.)や「首が痛い」(My neck hurts.)を間違えて補語や目的語をつけ加えることはありません。また、動詞のほとんどは第3文型の形をとるので第3文型の形をとる動詞を一つずつ覚えようとする必要はありません(ただし、第2文型と間違えやすい第3文型の動詞は習得する必要があります)。つまり英語5文型を習得するために一番大事なことは、

①第2文型、第4文型、第5文型の形をとる動詞を覚える。

です。さらに

②第2文型には5つのタイプがある。

③自動詞(第2文型の動詞)と間違えやすい他動詞(第3文型の動詞)がある。

④目的語が2つある第4文型は、目的語が1つの第3文型に直すと前置詞toとforが続く場合の2種類があり、forが続く動詞の方が圧倒的に少ないので、そちらの動詞を先に覚える。

⑤第5文型における補語は主語ではなく目的語を説明している。

を完璧に習得する必要があります。「完璧に」と言うのは、英文を見て意味が分かるだけでなく、第2文型、第4文型、第5文型で使われる動詞が何かしっかり覚えて、それらの動詞を使って英文を書けるようにならなければいけない、ということです。今回は第2文型で使われる動詞を一つずつ確認していきます。

第2文型 S + V + C

「主語+動詞」だけでは意味が不完全な場合に補語を付け足す文が第2文型です。意味上、「主語=補語」の関係になります。動詞の後に補語がくる文型です。動詞は「状態」、「状態の継続」、「状態の変化」、「漠然とした印象」、「感覚」のいずれかの意味を表わします。

①状態 「~の状態である」

be動詞

Mei, your hands are filthy. What on earth did you do?
「メイ、手まっくろじゃない。どうしたの。」(サツキ)

まっくろくろすけを捕まえたメイの手が真っ黒になっているので、サツキがどうしたのか尋ねています。filthyはvery dirty、What on earth…?は「一体全体~なの?」という意味。

②状態の継続 「~のままである」

continue

If you continue obstinate, you’ll lose your job.
「頑固なままでいると、仕事を失うぞ。」
obstinateはunwilling to changeという意味。

keep

We should keep silent about those in power; to speak well of them almost implies flattery. ─Jean de la Bruyere
「権力者について何も語るな。彼らを褒めるのはへつらっているのとほとんど同じことだ。」(ジャン・ド・ラ・ブリュイエール)
speak well ofは「~のことを良く言う」、flatteryは「お世辞、へつらい」。

remain

The secret of a happy marriage remains a secret. ─Henny Youngman
「幸せな結婚の秘訣はいまだ秘密のままでいる。」(へニー・ヤングマン)

stay

Mistakes and pressure are inevitable; the secret to getting past them is to stay calm. ─Travis Bradberry
「ミスとプレッシャーは避けられない。それらを克服する秘訣は平静を保つことだ。」(トラビス・ブラッドベリー)
inevitable=unable to be avoided; get past=~を克服する、乗り越える

③状態の変化 「~になる」

状態の変化を表わす第2文型動詞で頻出するのはbecomeとgetの2つです。この2つは英作文で使えるようにならないといけません。この2つをマスターしたらgo, come, grow, fall, turnも覚えてください。

become

The trees of the toxic jungle must have evolved to purify the Earth of all the pollution that we humans have made. The trees absorb the pollution so it becomes inert.
ナウシカがアスベルに話しています。「腐海の木々は人間が汚したこの世界をきれいにするために生まれてきたの。大地の毒を体に取り込んできれいな結晶にしてから死んで砂になって行くんだわ。」。「腐海」は英語版ナウシカでは「有毒なジャングル(toxic jungle)」と意訳されています。evolveは「徐々に発達する、進化する」、pollutionは「公害、汚染」、inertは「不活発な」という意味です。

get

“Could you tell me? Is it really hard to get settled into a brand-new city?” “Oh, yes. A lot can go wrong.”
キキが空を飛んでいると別の魔女に出会います。「知らない町に住むって大変ですか?(キキ)」「そりゃね いろいろあったわ(別の魔女)」。be settled into Aは「A(場所)に落ち着く」という意味です。be動詞がgetに変わることで「落ち着くようになる」という意味に変わります。brand-newはcompletely new、go wrongは「誤った方向に進む」という意味です。

go

“Don’t you think Mother would absolutely love that dresser over there?” “If anything went missing, they’d know right away.”
『借り暮らしのアリエッティ』でのセリフです。父親のポッドと狩り(借り)に出ているアリエッティがドールハウスにあるドレッサーを気に入りますが、ポッドがそれを借りる(盗む)と人間にバレると言い、持って行くことを戒めます。absolutelyはcompletely、go missingは「行方不明になる、なくなる」、right awayはimmediatelyという意味です。「go + C」は悪い方向に向かう時に使われます。

come

The Olympics show that your dream can come true if you work hard. It’s not impossible. ─Jencarlous Canela
「一生懸命がんばれば夢はかなうってことをオリンピックは示している。それは不可能じゃないんだよ。」(ジェンカーロス・カネラ)。
come trueは「実現する」、impossibleは「不可能な」。第2文型のcomeはこの熟語だけを覚えれば大丈夫です。

grow

The real man smiles in trouble, gathers strength from distress, and grows brave by reflection. ─Thomas Paine
「本物の男は困難の中で微笑み、苦悩から力を蓄え、内省して勇敢になる。」(トマス・ペイン)
「grow + C」は徐々に大きくなるというニュアンスがあります。

fall

I don’t like to watch my own movies. I fall asleep in my movies. ─Robert De Niro
「自分の映画を見るのは好きじゃない。見ていると寝てしまう。」(ロバート・デ・ニーロ)
fall asleepは「眠りに落ちる」。fallはgrowとは逆に一気に変化するニュアンスがあります。

turn

Once Yubaba got control over him, his face turned pale and his eyes turned steely.
『千と千尋の神隠し』での釜爺のセリフです。「ハクはな、千と同じように突然ここにやってきてな。魔法使いになりたいと言いおった。ワシは反対したんだ、魔女の弟子なんぞろくな事がないってな。聞かないんだよ。もう帰るところはないと、とうとう湯婆婆の弟子になっちまった。そのうちどんどん顔色が悪くなるし、目つきばかりきつくなってな…」。イタリックが英文にあたる箇所です。Once Yubaba got control over himは日本語セリフにはありませんね。onceは「一旦~すると」、get control over Aは「Aを制する」、turn paleで「青白くなる」、steelyはvery determined、つまり「決心が固い」という意味です。

④漠然とした印象 「~のようである」「~に思われる」


seem, appear, lookはいずれもよく使う動詞なのでしっかり用法をマスターしてください。

seem

Opportunities to find deeper powers within ourselves come when life seems most challenging. ─Joseph Campbell
「自分自身に奥深く潜んでいる力を知る機会は、人生において最も厳しく思えるときに訪れる。」(ジョーゼフ・キャンベル)

appear

Laziness may appear attractive, but work gives satisfaction. ─Anne Frank
「怠惰は魅力的に見えるかもしれないが、労働こそが満足をもたらす。」(アンネ・フランク)

look

“It’s suspicious because nothing looks suspicious.” “And if it looked suspicious to begin with, all then what?” “It’d be suspicious, of course.”
『涼宮ハルヒの憂鬱』でのハルヒとキョンの会話です。look suspiciousは「怪しく見える」という意味です。ハルヒが何も怪しく見えないから怪しいというので、キョンがだったら最初から怪しかったらどうなのか尋ねると、もちろん怪しいわよと言い返されます。怪しく見えようが見えまいが結局ハルヒは何でも怪しいという結論に持ち込もうとするというオチです。

⑤感覚 「~と感じる」

feel

It’s strange, Marco. I’ve been waiting to hear something for three years, but now I can’t even cry. I just feel numb. Maybe I’ve run out of tears.
『紅の豚』でのジーナのセリフです。 「3年待ったわもう涙もかれちゃった。」という短いセリフが英語版では意訳されて長くなっています。have been waiting…は現在完了の進行形です。numbは「感覚がマヒした、何も感じない」という意味の形容詞です。feel numbで「何も感じない」という意味になります。run out of tearsは「涙を使い果たす→涙がかれる」。have run…という現在完了にすることで過去のある時点から涙がかれてその状態が今も続いていることを示しています。

smell ~の匂いがする

“Hey, you smell that? Something smells delicious?”
“Yeah, and I’m starving.”
“Maybe this theme park’s still in business. Let’s go.”
『千と千尋の神隠し』での千尋の父親と母親の会話です。「ん?なんか匂わない?ほら、うまそうな匂いがする。」「あら、ほんとね。」「案外まだやってるのかもしれないよ、ここ。」。deliciousは「おいしい」、be starvingは「お腹ぺこぺこだ」、theme parkは「テーマパーク」、be in businessは「営業中である」という意味です。

sound ~に聞こえる

“You sound ghastly, like some 90-year-old woman.”
“I’ll just stay in bed all day, so you can go on.”
荒地の魔女に魔法をかけられてお婆ちゃんになったソフィーは部屋にこもっています。心配したお母さんが部屋越しに声をかけます。「すごい声ね。90歳のおばあさんみたい。」ソフィーは「今日は一日寝てるわ。」と返答します。ghastlyはbadの強意形です。likeは「~のようだ」、stay in bedは「寝ている」、all dayは「一日中」という意味です。

taste ~の味がする

So, the giant warrior’s in the Valley of the Wind now. Ah, these nuts taste awful. What are they?
アスベルがナウシカから木の実をもらいますがあまりおいしくありません。「そうか あいつは風の谷にあるのか。ン? ウーン。あーっ 不思議な味のする実だね」。「不思議な味」が英語版ではtaste awful、つまり「ひどい味がする」、「まずい」という意味に変わっています。「風の谷」はthe Valley of the Wind、「巨神兵」はthe giant warrior (直訳すると「巨大な兵士」)と英訳されています。