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英辞郎ではわからないprepareとprepare forの意味の違い

英語版の『借りぐらしのアリエッティ』に「~に備える」、「~を準備する」という意味のprepare forが出てきます。

Sometimes things happen to us that are just beyond our control. And when these things happen, there’s really nothing you can do about it. You just accept it and prepare for the worst.
【訳】私たちの手には負えないことが時々起こる。そのとき、あなたができることは本当に何もない。それを受け入れて最悪の事態に備えるだけだ。
happen to A=Aに起こる; 関係代名詞thatの先行詞はthings; accept=~を受け入れる; the worst=最悪の事態

ここでのprepare for the worst「最悪の事態に備える」という意味です。ちなみにオリジナルの日本語版にはこのようなセリフはありません。

prepare forのprepareは後に前置詞がつくので自動詞です。prepare for an exam(試験勉強をする)に、prepare for chaos(混沌に備える)。この英熟語はかなり定番のため、多くの受験生はprepareをこの意味でだけ覚え、後に前置詞のつかず目的語がくる他動詞のprepareとの違いが分からなくなっています。他動詞のprepareは「(それ自体)を準備する」ことを意味します。

『風の谷のナウシカ』でのクロトワとクシャナ間のセリフで他動詞prepareが出てきます。

クロトワ: Something must have happened because she’s starting to look a kind of cute to me. 何があったか知らねえがかわいくなっちゃってまあ。

クシャナ: Prepare the troops to attack. クロトワ、その者たちを放せ!

クロトワ: What? We’re not going to wait? ハッ? それでは待ちますか?

クシャナ: We’ll begin the attack in one hour. So get the troops fed and ready to go. 兵に食事を取らせろ。1時間後に攻撃を開始する。

クロトワ: Ah, yes, food. Plenty of time for a leisurely meal. メシねえ。ゆっくり食うことにしますか。
happen=起きる; a kind of=ある程度、やや、ちょっと; attack=~を攻撃する; wait=待つ; attack=攻撃; in an hour=一時間後; get A+過去分詞=Aに~させる; troops=soldiers or armed forces; feed-fed-fed=~に食物を与える; get ready to=~する準備をする; plenty of time=多くの時間; leisurely=ゆったりとした; meal=食事

クシャナの「クロトワ、その者たちを放せ」というセリフが「攻撃するための兵士を準備せよ」という意味のセリフに変わっています。troopsはsoldiers、つまり「複数の兵士」を意味します。prepare for the worstprepare the troopsの違いに注意してください。兵士を準備することはできますが、最悪の事態は準備できません。最悪の事態はそれ自体「を」準備するものではなく、「に対して」準備するものだからです。だからprepare the worstという表現はあり得ません。prepare the troopsは「(自国の)兵隊を準備する」、prepare for the troopsだと「(敵の)兵隊に備える」という意味になります。prepare meals for the troopsだと「兵士のためにAの準備をする」という意味になりますが、この場合は自国の兵隊を意味します。このように自分で作り出すものでない場合は他動詞のprepareを使うことができません。例えば、「不測の事態に備える」はprepare for a contingencyとなりますが、「不測の事態」は自分で作り出すものでないのでprepare a contingencyとは言いません。「地震に備える」もprepare for an earthquakeとは言いますが、prepare an earthquakeとは表現しません。「大学入学に備えて準備する」はprepare for collegeとなります。大学自体を用意することはないのでprepare collegeとは言いません。

試験問題を作るのは生徒ではなく教師です。だから「教師が試験を準備しなければならない」は I have to prepare the examination. I have to prepare for the examination. だと「生徒が試験の準備をする」という意味になることが多いですが、教師が主語でもかまいません。「試験問題を作るための準備をする」という意味かもしれないからです。

そのものを用意するときは他動詞prepareを使い、そのものの前準備という場合はprepare forになりますprepare the reportだとレポートを作成すること、prepare for the reportだとレポートを書くために必要な資料等を準備するという意味。prepare dinnerは夕食の用意をすること、つまり実際に料理を作ること。prepare for dinnerは夕食の準備をすること、例えば、食材を買うこと。

英和辞典にはprepareとprepare forともに「~の準備をする」という訳が載っていますが、「Aそのものを準備する」という意味のprepareと「Aのために(何かを)準備する」という意味のprepare forは用法が全く違うので2つを混合しないように気をつけてください。つい2つを混合してしまう人は、prepare A for B(BのためにAを用意する)の形で覚えるとよいです。I prepared dinner for my kids. (私は子供たちのために夕食を用意した。)という例文をしっかり頭に入れましょう。

動詞の自動詞と他動詞の使い分けについては『例文で英単語を4800語覚える』講座でも取り上げています。興味がある方は以下の記事もお読みください。

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