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【辞書も間違う英単語】infantは「幼児」じゃないよ

どうもinfantという英単語を「幼児」という意味で覚えている人が多いようです。昔高校生6人にinfantの意味を尋ねたことがありますが、4人が「幼児」と答えました(2人は「わからない」という返答)。なぜみんな間違えて覚えているのか気になって、『システム英単語』と『速読英単語』を確認したら「幼児=infant」と説明されていました。

ちがいますよ。infantは幼児という意味じゃないですよ。「幼児」は児童福祉法によれば満1歳から小学校に就学するまでの子どものことを指します。つまり、生まれたばかりの赤ちゃんは幼児ではありません。でもinfantをグーグルで検索すると赤ちゃんの写真ばかり出てきます。グーグルで「幼児」と「infant」を画像検索してみてください。全くちがうでしょう。

infantをグーグルで画像検索

infantを「幼児」と覚えると、英語ではbabyからinfantに成長し、幼稚園児もinfantに含まれると思い込みそうです。でもアメリカでは赤ちゃんもinfantと呼ばれるし、逆に5歳くらいの子をinfantと呼ぶことはあまりありません(注: 例外があります。法律用語とイギリスの用法では5歳くらいの子どもをinfantに含めてかまいません)。

英英辞典でinfantの意味を調べると、a baby or a very young childと説明されています。infantは普通0歳から2歳くらいまでの子を指します(ただし何歳までかは厳密な基準はありません3歳位までの子もinfantと呼ぶ人もいます)。なぜ2歳までかというと、どうも航空会社がチケットの予約や購入の際にinfantは2歳未満の子と定義しているからのようです。ちなみにANAのサイトではinfantを「幼児」と訳して「幼児・・・・ご搭乗日の年齢が生後8日~2歳の方」と記載していますが、生後8日の赤ちゃんを幼児とはふつう言いません。

infantは「話すことのできない者」という意味のラテン語から来た言葉です。じゃあ話し始めるようになるとinfantから卒業かというと、どうも話すようになってからではなく、歩きはじめるようになったらその子をinfantと呼ばなくなるようです。だから「よちよち歩きの子はinfant」と覚えましょう。赤ちゃんはよちよち歩きするからinfantなわけです。ちゃんと歩けるようになったらinfantを卒業です。

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PS
この前infanticideという単語を調べたら、『英辞郎』では「幼児殺害」、『Weblio辞書」では「幼児殺し」という意味だと説明されていました。どちらも間違いです。これもinfantを「幼児」と訳することで生じた誤訳です。infanticideはthe crime of killing a child within a year of birth (生後1年以内に子供を殺す罪)という意味なので、「赤ちゃん殺し」と言った方が正しい訳になります。繰り返しますが、「幼児」は児童福祉法によれば満1歳から小学校に就学するまでの子どものことを指します。infanticideは「幼児になる前の子供」を殺害する行為です。

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