英文法

原因・理由を表わす群前置詞

※『例文で英単語を4800語覚える』講座受講生を対象としたサブノートです。 テキストは旺文社の『表現のための実践ロイヤル英文法』を使用。「第13章 前置詞」の「149 原因・理由を示す前置詞」(pp.311-313)を熟読してください。

今回は「~なので」、「~のために」の意味を表わす群前置詞をいくつか見てみます。

because of

シータがパズーにこう言います。「でもあたしのためにパズーを海賊にしたくない。」

But Pazu, I don’t want you to become a pirate because of me.

want A to do=Aが~するのを欲する; pirate=海

「私のために」がbecause of meと表現されています。

on account of

親友の夕子にひどいことをしたと杉村にキレる雫。「困るって…、かわいそうなのは夕子よ!ショック受けて休んじゃったんだから!!」

Are you blind? She stayed home from school, you know. She even missed a test on account of you.

blind=目が見えない; stay home from school=学校を休んで家にいる
miss=~をし損なう

evenは「~でさえ」という意味で一番よく使われますが、要するに何かを強調するときに使います。ここでShe stayed home from school, and she missed a test. だと彼女が学校を休むこととテストを受けないことは並列になりますが後者にのみevenをつけると、学校を休むのは大ごとだけど、テストを受けないのはさらに大ごとだと意味になります。

on account ofはbecause ofと同義と考えてよいです。つまり、She even missed a test because of you. と言ってもほぼ全く意味は変わりません。

for the sake of

【例文】Their parents only stayed together for the sake of the children. (彼らの両親は子供たちのためだけに一緒にいた)

「~のために」という意味で一番よく使われる前置詞はforですが、for the sake ofはforが改まったニュアンスでforと同じ意味で使われます。

thanks to

『魔女の宅急便』の最初の場面です。ラジオで天気予報を聞いているキキ。

ラジオの声「天気予報をお送りします。天気は全体に回復に向かっています。今夕は西北西の風。風力は3。すばらしい満月の夜になるでしょう。明日は晴れでしょう」

英語版ではこの箇所がかなり意訳されて長いセリフになっています。

But, first, here’s the weather forecast. Skies are clearing up, thanks to a high-pressure front moving in from the mountains. Mild winds will be blowing in from the west, pushing the clouds out by this evening. There’ll be a beautiful full moon lighting up the skies, so, if you’ve been planning something special, tonight might be the night. Tomorrow also looks good with clear skies and sun.

「でも、まずは天気予報です。山から高気圧の前線が入ってきて、空が晴れてきました。夕方までには西から弱い風が吹いて雲が出てくるでしょう。空を照らす美しい満月がありますから、何か特別なことを計画しているなら、今夜がその夜かもしれません。明日も晴天と陽射しがあって天気が良いようです。 」

ラジオで Skies are clearing up, thanks to a high-pressure from moving in from the mountains. と言っています。つまり、空がclear up (晴れ上がる)しているのは、山から高気圧の前線が入ってきている「ため」だからです。because of Aとon account of AはAが理由で良くないことが起きるという意味でよく使われます。だから「~のせいで」という意味になることが多いです。それに対し、thanks to AはAが理由で好ましいことが起きるという意味でよく使われます。だから「~のおかげで」と訳すと適訳になることが多いです。『実践ロイヤル英文法』にはthanks toが「日本語と同じで「~のせいで」という皮肉な言い方にもなるので注意」(p.313)と説明されていますが、それは良い意味で使われるからこそそういう使い方もできるというだけのことです。皮肉で使っているかどうかは文脈で容易に判断できるので、とくに「注意」する必要はないでしょう。

owing to

【例文】Owing to a lack of funds, the project will not be carried out next year. (資金不足のため、そのプロジェクトは来年は実施されないだろう)

owing toもbecause ofと同義とみてかまいません。『実践ロイヤル英文法』(p.313)では「~のお陰で」という意味でthanks toとowing toが使われるように書かれていますが、thanks toとは違って、owing to AにはAが理由で好ましいことが起きるという意味合いはありません。悪いことが起きる場合にもよく使われます。

due to

【例文】Unemployment is due to the large import of goods from Britain and other countries. (失業はイギリスやその他の国からの大量の輸入品によるものだ。)

due toもbecause ofとほぼ同義で使えます。