英文法

形容詞の用法について

※『例文で英単語を4800語覚える』講座受講生を対象としたサブノートです。 テキストは旺文社の『表現のための実践ロイヤル英文法』を使用。「第17章 形容詞」をお読みください。ただし、「形容詞」は英文法項目の中では特に重要というわけではありません。『実践ロイヤル英文法』の「形容詞」の章には、説明がかなり冗長的な箇所がありますが、そういう箇所は軽く読み流す程度で構いません。具体的に言うと、以下の箇所はあまり重要ではありません。
196 形容詞の種類と語形 (422-7)
197 分詞形容詞 (427-430)
200B 複数の形容詞を名詞の前に置くときの順序 (436)
201 <形容詞+to不定詞> (437-9)
202 <形容詞+that節> (439-441)
203 不定の数量を表わす形容詞 (442-3)
206 不定の数量を表わすその他の形容詞 (449-50)
207 基数詞 (451-4)
208 序数詞 (454-5)
209 倍数詞 (455)

ちゃんと読んでおくべき項目は以下の6項目です。ここはしっかり読んでください。
198 形容詞の2用法 (430-1)
199 限定用法と叙述用法のどちらか一方のみの形容詞 (431-5)
200 形容詞の位置 (435-6)
204 manyとmuch (443-7)
205 (a) fewと(a) little (447-9)
210 数字・数式の読み方 (456-8)

形容詞とは何か

名詞や代名詞の性質や状態を表す語を形容詞と言います。形容詞は名詞の前や後について名詞を修飾したり、補語の位置に置いて主語としての名詞を説明します。
①名詞の前: a beautiful woman
②名詞の後: a basket full of lemons (レモンでいっぱいのかご)
③補語として: She is beautiful.

おそらくほとんどの受験生は個々の形容詞の意味を市販の英単語集を利用して覚えているでしょうが、英語の形容詞の多くは日本語の単語で意味をうまく説明できません。そのため、形容詞は品詞の中で特に語感に気をつけて、英和辞典だけでなく英英辞典でも意味を確認する習慣をつけてください。例えば、astonishingを英和辞典で調べると、「驚くばかりの」、「めざましい」、「思いがけない」、「びっくりさせるような」と様々な訳語が載っていますが、英英辞典にはvery surprisingという非常にわかりやすい簡単な説明がされています。つまりastonishingとは「驚くべき」という意味のsurprisingの強意形にすぎないということがわかります。vastは英和辞典には「①広大な、広漠とした、②莫大な、巨額の、③非常な、多大の」という説明があり、つい多義語と思い込みそうですが、英英辞典にはただextremely bigという意味だと説明されています。つまりvastは「めっちゃ大きな」という意味にすぎず、それが日本語だと文脈の違いでいろんな訳され方があるというわけです。

形容詞の限定用法と叙述用法

形容詞の限定用法と叙述用法

名詞の前や後に形容詞を置いて名詞を修飾することを限定用法と言います。

【例文】
Photography is an expensive hobby. 写真はお金のかかる趣味だ。
I bought the cheapest tickets available this year and immensely regretted it.  私は今年手に入る最も安いチケットを買い、とても後悔した。

形容詞を、 「主語+動詞+補語」の第2文型と「主語+動詞+目的語+補語」の第4文型の補語の位置に置いて主語を説明することを叙述用法と言います。

【例文】
He was angry about everything. 彼はすべてのことに腹を立てていた。
The noise drives me crazy. 騒音で頭がどうかなりそうだ。

限定用法のみもしくは叙述用法のみ使える形容詞

多くの形容詞は限定用法と叙述用法双方に使えますが、いずれかのみにだけ使える形容詞もあります。『実践ロイヤル英文法』(pp.431-3)には限定用法にのみ使える形容詞には5つのタイプがあることが説明されていますが、こういう「理屈」で習得しようとするのは大変な割に実りが少ないです。英単語の意味を丸暗記しようとせずに常に例文を通じて単語に接していれば、形容詞の語感は自然とつきます。例えば、「主要な」という意味のchiefは限定用法でしか使われませんが、英語を多読していれば、chiefが叙述用法としてまったく使われていないことが感覚的にわかり、chiefは常に限定用法で用いるということを感覚的に習得できるようになります。そのことは叙述用法にしか用いられない形容詞にも当てはまります。

形容詞の位置

限定用法では通常、形容詞は名詞の前に置きます。ただし以下の場合には形容詞を名詞の後に置きます。

-thing, -body, -oneで終わる不定代名詞を修飾するとき

someone, somebody, something
anyone, anybody, anything
everyone, everybody, everything
nobody, nothing
に形容詞が修飾するとき、形容詞は必ずこれらの後ろにつきます。

【例文】
I want to eat something sweet. 
何か甘いものを食べたいな。
Don’t comment if you don’t have anything valuable to say. 
何も言う価値のあることがないなら、コメントしないでください。
U.S. President Donald Trump said he did nothing wrong in a telephone conversation with the new president of Ukraine.
トランプ米大統領は、ウクライナの新大統領との電話会談で何も悪いことはしていないと述べた。

sweet something, valuable anything, wrong nothingと言うことは「絶対」ありませんからね(`・ω・´)

-able, -ibleで終わる形容詞が、any, all, everyや、最上級の形容詞を伴うとき

【例文】
Are there any books available in Spanish in this library? 
この図書館にスペイン語の本はありますか?
There are no seats available for that performance.}
その公演は満席です。

形容詞が他の語と一緒になって、語群を作っているとき

【例文】
It is your duty to learn and understand all crimes unique to the military and to do your best to follow them.
軍に特有のすべての犯罪を学び理解し、それに従うために最善を尽くすことは、あなたの義務です。

数量形容詞

manyの用法

形容詞manyの用法は特に難しくありません。「多くの」という意味のmanyは可算名詞の複数形につきます(e.g, many books)。『実践ロイヤル英文法』にはmanyは主語を修飾するときに用い、肯定平叙文の目的語をmanyで修飾するのは不自然という説明がありますが、説明がわかりにくいので無視してかまいません。manyの代わりに
a lot of
lots of
plenty of
a large number of
a great number of
を使うことができます。これらのイディオムはmuchの代わりにも使えます。『実践ロイヤル英文法』には「many a [an] ~」の用法が載っていますが、ほとんど英文に出ない表現なのでこれも無視してかまいません。

muchの用法

manyの用法は簡単ですが、muchをうまく使えない人は多いようです。どちらも「多くの」という意味ですが、manyは可算名詞を修飾するのに対し、muchは不可算名詞を修飾します。

muchは形容詞だけでなく、代名詞と副詞にもなることに注意してください。

【例文】
I don’t have much money with me.  あまりお金の持ち合わせがありません。[形容詞]
She didn’t say much about her divorce.  彼女は離婚のことをあまり言わなかった。[代名詞]
It doesn’t matter much. 大したことではありません。[副詞として動詞を修飾]
Her room is much bigger than mine.  彼女の部屋は私の部屋よりずっと広い。[副詞として形容詞を修飾]

a fewとfewとa littleとlittle

a fewとfewは可算名詞の前に、a littleとlittleは不可算名詞の前に置き、a fewとa littleは「少しある」、fewとlittleは「少ししかない」ことを表わします。

ユパがクシャナにこう言います。「本国へ帰ってくれぬか。谷に残る兵は少ない。今戦うはやさしいが、これ以上の犠牲は無意味だ。」

You have very few soldiers left in the valley. We could easily defeat your forces now, but I see no point in further killing.

soldier=兵士; leftはleaveの過去分詞形で「残された」という意味

「谷に残る兵は少ない」を直訳すると「少ない」をa fewと訳してもよさそうなものですが(soliderは可算名詞なのでa littleやlittleは使えません)、文脈からすると「少しはある」ではなくて「少ししかない」という意味なのでfewが使われています。

ウルスラがキキの絵を描いている場面です。「さ、座って。そのイスがいい。ちょっと顔あげて。遠くを見るように。」

Sit down over here. raise your chin up a little. Look straight ahead.

raise A up=Aを上にあげる; chin=あご; look straight ahead=真っすぐ前を見る

ここでは「少し」が肯定的な意味合いで使われているのでlittleではなくa littleとなっています。